『夢判断、そして恐怖体験へ』

*メモ
 『夢判断、そして恐怖体験へ』を見てきたので、感想をメモしておきたい。
  • 予告編…『83歳のやさしいスパイ』という新作は面白そう。観たい。
  • 予告編…宇宙の法のエロヒム編。エル・カンターレ色が濃厚そうだ。昔々ある銀河での出来事という風な普通のSFにした方が面白くなりそうなのだが、HS教団からしたら伝道のためにはエル・カンターレ色を濃くしないわけにはいかないのだろうな。
  • フード、洋服、日本刀という組み合わせには違和感があるが、これは日本刀でなくてサーベルかな? いややっぱり日本刀? よくわからん。
  • 殺陣は相当に練習したのだろうな。
  • 新選組には大勢で切り込むイメージがあるけれども、一人で誰かの屋敷に入って暗殺をしたりもしたのだろうか。しかも隊服を着て。
  • もともとのHS教義は、人は生まれ変わりの際に性別は変わらない、変えてはいけないという教えだった。女性は女性として輪廻転生を繰り返し、女性霊として進化してゆくものである、もし女性が男性のようになろうとするなら、これまで女性霊として相当の進化を遂げていたとしても、男性霊たちの一番最後から再スタートすることになる云々と。大川隆法はこういう話を熱く語っていたものだったが、生まれ変わりの際に性別が変わるのはよくあることなら、当時の説法は一体何だったんだろう。
  • ぶっちゃけ、当時の大川隆法は、「男は仕事、女は家庭」という性別による固定的役割分担を当然と考えていたものの、女性幹部登用が増えてきたので、それにともない考えを変えただけなんだろう、たぶん。
  • 小さい頃はいろいろなものが見えた…これはちょっと分かる。
  • 「あっ、金縛りだ! 来る! どうしよう!」というのはリアル。これも分かる。
  • カウンセリングを受けた経験はないので確かなことは分からぬが、カウンセリングを終えた人と、これからの人とを同時に部屋の中に入れるということはあるのだろうか? しかもカウンセリングを終えた人はそのまま居残り、センセのお手伝いをはじめるという…。HS映画の人と人との出会いのエピソードはいつも無理矢理な感じがあるけど、今回もそうだ。でもそこが面白い。
  • 同じ夢を何度も見るというのは分かる。自分にもそういう夢はいくつかある。夢を見ながら、「ああ、またここか」と思ったりして。
  • 夢解釈に前世を持ち出すなら言いたい放題だ。どんなややこしい夢も、「それは前世の業です」で済ませられるなら楽ちんだ。
  • 『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』と同じ短編連作っぽい形式で通すようだ。話の区切りで黒画面にタイトルが出るところは、『呪怨』っぽい。
  • 『シックス・センス』的な展開は、心霊ドラマではもはや定番だけど、やっぱり面白い。
  • エル・カンターレファイト炸裂。すごい効き目だ。
  • 金縛り対策…個人的には、金縛り対策として色々試してみたことがあるけれども、一番効いたのはラジオをつけっぱなしで寝ることだった。音があると眠りが浅くなると目が覚めるので、熟睡と覚醒の間のうとうと状態の時間が減り、金縛りに遭う機会も減るんだろうと思う。
  • 霊を呼ぶシーンは、大川隆法のそれよりリアル。
  • 心霊写真を怖がられ、消されたから祟るって…祟られた人からしたら大迷惑だろうけど、傍から見てるとこの身勝手さはちょっとかわいい(笑)。
  • 神社PR…顔は怖いが面白い霊だ。いや神様なんかな?
  • このエピソードを見てると、神社の境内で、神像のもげた首を転がして遊んでる子供を注意した大人が、祟られた話を思い出す。神様からしたら、せっかく子供と遊んでたのを邪魔した大人が憎たらしかったのだそうだ。
  • 女子高生三人組は最強だな。神様や幽霊のことは、やたらと怖がったりしないで、明るく楽しくしてるのが一番いいのかもしれないな。
  • 子供の霊はかわいそう。泣けてくる。一人ぼっちでウン十年もいたわけではなくてよかった。
  • こんな子供の霊に、「行かないでー」「遊んでー」とか言われたら、断るのに苦労しそう。
  • 死んだことに気づいてない人に、すでに死んでることを納得させるのはほぼ無理だろな。だからこそ、生きているうちに、霊的真実を知っておく必要があるという理屈は分からなくもない。
  • 映画の中で映画を見てる。こういう入れ子構造みたいな展開はすきだ。
  • 冒頭の声は、伏線だったんだな。ようやく気づいたよ。
  • 一気に年取ってる。時間を飛ばし過ぎのようにも思えるが、もしかしたら、これみんな昔のことを夢にみてたということか。
  • 幽霊に心霊教育しとる。子供は素直だろうから成仏も早いだろうと思ったら、やっぱりそうなったか。この子だけでなく、他の子も同じように成仏したと思いたい。
  • 120分は長い。やはり90分くらいが丁度いい。
  • この映画は事実に基づいて制作されていますって…。最近この言葉を入れるフィクション映画が多い気がする。
  • 最後のEDの歌はいい。声もきれい。


*まとめ
 最後にまとめを書くと、本作はエル・カンターレファイトの場面や、大川隆法が出てくる場面は別とすれば、コメディ要素を含んだB級ホラーとしてはけっこう楽しめた。
 主人公は好演していたし、いい人の雰囲気もあって好感をもってみることができた。先生役も清潔感のあるクールな雰囲気をずっと保っていてよかった。恨まれ男のおどおどした演技もうまかった。この人はちょっと福士蒼汰に似てるかも…。子役もよかった。演技に引き込まれて泣かされてしまった。この他の俳優陣も総じて演技は安定していた。脚本の台詞は、これまでの「幸福の科学」の映画と比べると、言い回しがこなれて自然になっていたので、これが俳優の演技がよく思えた一因になってるのではないかと思う。
『夢判断、そして恐怖体験へ』202109